




2024年1月1日の能登半島地震から約2年。
全国災害ボランティア議員連盟の一員として、2025年11月5日、石川県輪島市を訪問し、現地での復旧・復興の現状や、被災地が抱えるリアルな課題について話を伺ってきました。
今回の視察は、国・県・市・地域住民・ボランティアをつなぐ “支援の仕組み” と “現場の声” を重ねて捉える貴重な機会に。
特に、「住まい」「産業」「自立支援」「公費解体・復旧整備」「仮設住宅」「地域経済と雇用」「観光や文化の再生」という多くのテーマに触れながら、災害後の街にどれだけ複雑な判断と調整が求められているかを肌で感じました。
「仮設のまち」に暮らす現実
輪島市では現在、解体後の更地が点在し、土地所有者がそれぞれの事情で次の一歩を踏み出せずにいるケースも多く見られます。
一方、避難生活が長期化する中で、仮設住宅に入居している多くの方々は生活再建や家族の暮らし、働き方を含めた“生きる基盤づくり”に悩みを抱えています。
「仮設に“仮”ではなくなっている」
「3年を超えると、延長の申請も必要になる」
といった現地の声からは、制度と現実のギャップが浮き彫りに。
また、「公営住宅が完成するまであと2年はかかる」という状況の中で、子どもの遊び場まで仮設に使われている現実もありました。
“支援のあり方”が問われている
現地では、ある種深刻な課題として
「支援に依存せず、自ら動く力をどう引き出すか」という議論も聞かれました。
「手を差し伸べるほど、住民が自ら考えなくなってしまう場面がある」
「義援金・補助金が支給されているケースも少なくなくあるからこそ“本当に必要な支援”に自治体が責任を持つことが大事」
復興は、ただ「戻す」だけではなく、街や人のこれからをどう描くかでもある。
その支援の設計にこそ、議員や自治体職員、そして私たちが問われている役割があると強く感じました。
朝市と観光のゆくえ
あの有名な輪島の朝市周辺では、延焼を免れた一部のエリアで電線地中化が完了している一方で、多くの商店や住まいが解体を終え、土地の権利関係整理に苦慮している現状もありました。
「景観を活かした施設を」
「補助7割以上の事業もある。それでも動かない現実」
復興を推進したい人々と、先行きの見えない生活者の温度差や事情の違いが、目の前に広がっていました。
一次産業と地域の誇り
漁業、農業、そして輪島漆器も。
能登のお米、地元の日本酒、能登ワイン。
ひとつひとつの産品の背景には、災害で打撃を受けつつも「続けたい・続けさせたい」という強い誇りが込められていました。
現場を歩き、話を聞き、実際に買い物をする中で、あらためて「買い支える=生業を支える」ことの意味を深く実感しました。
おわりに
復興とは、行政の支援や制度設計だけではなく、地域の人々の「安心して暮らせる希望の再構築」を支えること。
それは、私たち議員を含む社会全体の責任でもあります。
制度と現場、予算と人の動き、支援と自立のバランスをどうつないでいくか。
「誰一人取り残さない」
その原点を、被災の現場はいつも改めて問いかけてきます。
輪島市で感じた空気と学びを胸に、自分の地域でもできることを一つひとつ取り組んでいきたいと思います。
