
2025年6月議会の最終日が無事に閉会しました。
この6月議会は、新たに自民・公明以外から議長・副議長が選出された初めての議会で、運営や議論の進め方でもこれまでにない挑戦が多い会期でした。私自身も空調直撃による喉の炎症や蕁麻疹に悩みながらでしたが、最終日まで責任を持って質疑に臨みました。
最終日では、子育て支援、防犯、公共施設整備など、市民のくらしに直結する重要議案が多数審議されました。
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私の質疑から
今回とくに力を入れたテーマは、「朝の子どもの居場所づくり事業」「防犯対策の補助制度」「保育料無償化の拡充」などです。
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朝の子どもの居場所づくり事業
共働きやひとり親家庭が増えるなか、登校前の時間帯に正門前で待機する児童の安全をどう確保するかは長年の課題でした。
特に「朝の小1の壁」「保育園登園時間と小学校の登校時間のギャップ問題」は、これまでの私の一般質問(令和5年12月議会・令和6年12月議会)でも繰り返し政策提案を行ってきたテーマです。
今回、化成小学校1校で朝の見守りを試行的に実施する補正予算が組まれました。
7時30分から8時30分までの1時間、東京都の補助金を活用し、児童を安全に見守る体制をつくります。
私は以下を質問・提案しました。
試行実施校を1校に絞った理由
市全体でのニーズの把握と他校への拡大可能性
見守りスタッフの確保や報酬単価(シルバー人材センター委託、時給1,650円予定)
保護者の希望や現場の声を踏まえた効果検証の方法
教育委員会からは、「まず試行し、利用実態・安全面・満足度を確認しながら、令和8年度以降の実施拡大を検討する」との答弁がありました。
この事業が形になったことは、小さなお子さんのいるご家庭にとっても、市全体にとっても大きな一歩だと感じています。
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住まいの防犯機器等購入補助事業
「闇バイト」による強盗事件など深刻な犯罪が全国で相次ぐ中、防犯カメラやセンサーライトの購入費用を支援する制度が緊急に創設されました。
この補助事業では、
• 防犯機器購入費用の1/2(上限2万円)を補助
• 令和7年8月から申請受付
• 東村山市では約2,100世帯を見込む
とされています。
私は「これまでの犯罪発生状況や、他市との比較」「予算超過時の対応」などを確認しました。
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保育料無償化の拡充
東京都の制度拡充に伴い、0歳〜2歳の第1子も9月から無償化されることになりました。
これにより全年齢の保育料が無償となります。保護者の手続きは不要で、9月から自動的に適用されます。
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その他の主な議論・可決事項
議場では、このほかにも多岐にわたる議題が審議・採決されました。
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子ども誰でも通園制度
孤立育児を防ぐため、非定型の時間にも利用できる「誰でも救援制度」を整備する条例案が可決されました。
一方で、
• 保育士の人員確保
• 利用回数(月2回まで)
• 利用者負担や運用設計
など課題も多く、国が自治体に責任を負わせたまま制度設計や具体的な案が示されていない中で、保育園や現場が混乱すること、また人材が確保できていないことなどを含め、慎重さが必要だと考えています。
いきなりスタートしてしまうのではなく、さらに慎重さが必要だという立場から、今回立憲民主党は反対しました。
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萩山小学校等複合施設の整備
設計・施工・解体・維持管理を含めた債務負担行為(総額80億円)が議決されました。
契約不調のリスクや今後の入札方針についても質疑しました。
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公共施設設備の老朽化対応
• 公民館ホール音響設備・照明の7年更新リース
• おんたふれあいセンター空調改修
などが議論され、公共施設の安心安全を維持する必要性が共有されました。
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公共道路・施設の認定と変更
北山公園周辺の道路や行き止まり道路の払い下げを含む都市計画案件も可決されました。
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高額療養費制度に関する意見書の採択
今国会で議論されている高額療養費制度の負担上限引き上げについて、患者や市民の不安の声を受け、「凍結ではなく中止を求める意見書を政府に提出する」議員提出議案が提出されました。
この意見書は、陳情が賛成多数で採択され、その趣旨を踏まえて提出されたものです。
公明党からの質疑もありましたが、最終的に自民・公明を除く賛成多数で可決されました。
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さいごに
今回の6月議会では、子育て支援、防犯、公共施設の安心安全を守るため、たくさんの議案が可決されました。
一方で、制度設計や運用の詳細がまだ見えない課題もあります。
市民の皆さんに分かりやすい説明責任を果たし、現場の声を政策に反映していく大切さを改めて痛感しています。
これからも一つひとつの議案に丁寧に向き合い、「誰もが安心して暮らせる東村山」を目指して取り組んでいきます。