『生きる』を支えあう 自殺対策シンポジウムが2025年5月10日に中央公民館で開催されました。
- 日時:2025年5月10日(土)14:00~15:45
- 会場:東村山市中央公民館ホール
- 参加者:定員300名(申込不要・入場無料)
「気づき・声かけ・つながることで命を救う」
地域で“生きる”を支えあうまちをめざして
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■ プログラム概要
【第1部】基調講演
「自殺の現状から見えてくる課題」
講師:清水康之氏(NPO法人自殺対策支援センター ライフリンク代表)
【第2部】パネルディスカッション
テーマ「命をつなぐ いま私たちにできること」
パネリスト:
- 清水康之氏
- 渡部尚 東村山市長
- 村木尚志 東村山市教育委員会教育長
進行:加藤恵子氏(東村山市いのち支える自殺対策推進協議会会員)
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■ 主な内容・ポイント
- 医療・教育連携の仕組み作り
- 東村山市では、学校医を通じて多摩北部医療センターの小児科に直接相談できるホットライン体制を構築。
- 食物アレルギーのホットラインを参考に、小児科の主内先生の協力のもと実現。
- 年間30件以上(小中学生半々、女子が多い)の相談実績があり、予想以上の件数に驚き。
- オーバードーズや自傷行為など重篤な事案も含む。
- 自殺の現状と課題(市長コメントより)
- 東村山市の自殺率は全国平均・都平均を上回る。
- 特に30代男性の自殺率が高い傾向。
- 相談窓口や支援メニューは整備されつつあるが、行政との接点が少ない層への支援が課題。
- ベッドタウンとして都心勤務の方が多く、働き盛り世代が孤立しやすい背景が指摘される。
- 男性は「相談すること」へのハードルが高く、支援に“気づき・声かけ”が重要。
- 教育現場の役割
- 教職員が“ゲートキーパー”として生徒の異変に気づき、医療につなぐ役割を強化。
- 教育・医療・福祉の連携体制をさらに広げ、早期介入・未然防止を目指す。
- 市民一人ひとりの役割
- 地域全体で「命を守る文化」を育てる必要性。
- 日常の小さな声かけ、つながりの維持が自殺予防につながる。
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ライフリンクとの提携は私自身一般質問などでも要望していたものが、かたちとなり、まずは一歩進んだことが本当に良かったと思います。
支援が届きづらい世代・性別に対し、どうアプローチしていくかが今後の課題です。
“誰もが声を上げやすく、誰もが声を聴けるまち”にみなさんと、行政と一緒に引き続き取り組んでいきたいと思います。